債務整理開始通知とは

債務整理を行う際には、自分自身でも様々な物を用意する必要があります。代理人として債務整理に関する様々な作業を代わって行ってくれる弁護士に依頼した場合でも、最初に必要な物は自分で準備しておかなくてはなりません。それらを提出して依頼した事務所と相談を行い、その上で委任するという流れになります。

委任した場合、請け負った事務所は依頼人が借金している全ての債権者に対し、債務整理開始通知を送る事になります。債務整理開始通知というのは、弁護士や司法書士等が、債務整理に着手した事を債権者へ知らせる為の通知です。もちろん、ただ通知するだけという事ではありません。この通知をもって、今後債権者が債務者に対して一切借金取立てを行わないようにする事、借金に関しては事務所に対して連絡を行い、債務者に直接接触する事は避ける事、取引の経過を全て郵送する事を通告します。つまり、債務整理開始通知とは、依頼人となる債務者を守る為の通知なのです。

これを受け取った債権者は、直ちに借金の取立てを停止する義務があります。また、債務者に対して直接連絡をする事も不許可となるので、債務者はあらゆる債権者の接触を断つ事ができるのです。

債権者からの取立てで頭を抱えている場合は、債務整理を専門に扱う事務所へ依頼し、請求を停止してもらう為に債務整理開始通知を出してもらいましょう。

債務整理開始通知後の取立て

弁護士、もしくは司法書士の個人および法人に債務整理の依頼がなされると、その個人および法人は依頼者の債権者に対して債務整理開始通知を行う為の書類を送付します。これは「債務整理開始通知書」と言われ、この書類が送られてきた場合、債権者は債務者に対してのいかなる接触も禁止されます。例えば、直接取り立てに家に赴くのはもちろん問題外ですし、電話、FAX、メールといった手段で取立てを行う事も原則禁止となります。威圧的な態度を取る事のみならず、接触そのもの、あるいは言動そのものに対しての規制が成立するのです。

ただし、正当な理由がある場合のみ、その接触は許可されます。正当な理由とは、主に2通りあるようです。一つは、弁護士、司法書士といった債務者が依頼した相手から許可が下りている場合です。ただ、これは基本的にはないものと考えて良いでしょう。弁護士や司法書士は、依頼人を守る為にお金をもらって働いている為、依頼人を不安にさせる事はまずしません。代理権がある場合は、交渉も基本的には弁護士、司法書士のみで行います。

もう一つは、弁護士、司法書士への委任が終了した後です。通知が債権者へいくので、その時点で規制は解除となります。ただし、この場合は既に債務整理は終わっているので、いかなる脅迫まがいの行為も意味を成すことはありません。

債務整理開始通知は、法律によって定められています。具体的にいえば、貸金業法の第21条に明確に記載されています。

債務整理開始通知書の内容

債務整理開始通知書は弁護士や司法書士が依頼を受けた後に作成するものです。これを依頼人が作成するという事はありません。よって、文面に関して依頼人が悩む必要もありません。ただ、どのような内容の書類なのかという事に興味がある方は結構いることでしょう。

債務整理開始通知書は、主に2枚の書類にて記されます。1枚目は本紙となり、ここに通知内容と弁護士、司法書士の情報が掲載されます。通知内容は、依頼人が借金によってどうにもならない状態になり、自分の事務所に相談に来たので調査したところ、実際返済能力が皆無だった事から、止むなく債務整理を開始したので、協力をお願いすると共に、債務者への干渉を中断するように要請するというものです。基本的には多重債務の場合でも、「債権者各位」として送付する事になります。
もう1枚は別紙となります。

こちらには貸金業規制法第21条を明記し、本紙の旨が貸金業法によって定められている内容に沿っている事を示します。また、大蔵省銀行局長通達として、規制対象となる行為を羅列します。また、債務整理にあたって業務帳簿を提出してもらうため、貸金業規制法19条の明記もします。これは、貸金業者には業務帳簿をつける義務がある事を示すもので、提出を拒む理由をあらかじめ消しておく為です。ここでも大蔵省銀行局長通達として、情報開示の義務を念押しします。以上が債務整理開始通知書の主な内容です。